AIを使えば、サイトの見た目はかなりの精度で作れるようになりました。
テキストを入力すれば構成案が出てきて、デザインの提案もされる。
以前なら時間がかかっていた作業が、短時間でひとまず形になります。
ただ、「形になる」ことと「伝わる」ことは、別の話です。
ツールが整うほど、サイトの出来を左右するのは技術ではなく、判断の質になっていきます。この記事では、AIでの制作が一般化してきた今、逆に重要になってきたことを整理しています。
AIが得意なこと、苦手なこと
AIはパターンの生成が得意です。
「サービスサイトのトップページ構成を作って」と指示すれば、それらしい構成が出てきます。
「コピーライティングをしてほしい」と伝えれば、それっぽい文章が生成されます。
ただ、AIが生成するのは、既存のパターンをもとにした「それらしいもの」です。
そのサービスが誰のために何を解決するのか、他と何が違うのか、どんな人に届けたいのか。
そういった固有の文脈は、こちらから与えなければ出てきません。
AIは道具として優秀ですが、何を作るかを決めるのは、あくまで使う人間の側です。
「それらしいサイト」が増えた結果、起きていること
AIを使えば誰でもそれなりのサイトが作れるようになった分、見た目だけでは差がつきにくくなってきています。
レイアウトが整っている、写真がきれい、文章がスムーズに読める。それらは今や、最低限の水準になりつつあります。
そこから先、「このサービスに頼みたい」「この人に相談したい」と感じてもらえるかどうかは、見た目の完成度ではなく、そのサイトにしかない文脈や視点が伝わるかどうかにかかっています。
どこかで見たことがある構成、どこかで読んだことがある言葉で作られたサイトは、印象に残りにくくなっています。
逆に重要になってきた、3つのこと
① 目的と判断軸を持っていること
AIが出してきた構成や文章に対して、「これでいいか」を判断できるかどうか。
サイトの目的、ターゲット、伝えたいこと。これらが整理されていれば、AIの提案を取捨選択できます。整理されていなければ、生成されたものをそのまま使うことになります。
ツールが高性能になるほど、使う前の「何のために作るか」という整理が、サイトの質を決めます。
② 自分の言葉で語れること
AIが生成する文章は読みやすいけれど、均質化されやすい。
どのサービスにも当てはまりそうな文章は、逆に言えばどのサービスにも当てはまらない文章でもあります。「うちならでは」が伝わるためには、自分の言葉や視点が入っている必要があります。
AIに文章を作ってもらうとしても、元になる素材、実体験、考え方は自分から出すものです。その素材の質が、最終的な文章の質に直結します。
③ 導線と情報設計を整える視点
AIは「それっぽいページ」を作るのは得意ですが、サイト全体の流れを設計することは苦手です。
来た人がどんな状態で訪れて、どの順番で情報を受け取って、最終的に何をしてほしいか。この流れを設計するには、サービスへの理解と、見る人の視点の両方が必要です。
ページとして完結しているように見えても、サイト全体の導線として機能しているかどうかは別の話です。その整合性を見る視点は、まだ人間が担う部分です。
ツールが整うほど、問われるのは視点になる
制作の技術的なハードルが下がっていく中で、問われるのはツールを使いこなす技術ではなく、何を作るかを判断できる視点になっていきます。
目的の整理、自分の言葉、導線設計。これらはAIが代替しにくい部分です。
サイトを「作ること」が目的ではなく、「伝わって、動いてもらえること」が目的であれば、ツールが便利になった今も、その手前にある整理の質が結果を左右します。
まとめ
AIでサイトの形を作ることは、以前より格段に簡単になりました。
ただ、形が作れることと、そのサービスが伝わることは別の問題です。
目的と判断軸を持っていること、自分の言葉で語れること、導線と情報設計を整える視点を持っていること。ツールが整うほど、こういった部分が、サイトの質を決めるようになっています。
AIを道具として使いこなすためにも、使う前の整理が、以前より大切になっています。
「AIで作ったけれど、なんか違う気がする」「どこから整えればいいかわからない」という状態でも、ヒアリングの中で一緒に確認していきます。まずはお気軽にご相談ください。